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叔父とヨット [ヨット]

さっきまで夫の叔父が来ていた。
夫の父の弟であるが、兄弟の中ではいちばんわが家に近い人である。


夫や夫の母と思い出話に花を咲かせていたが、
叔父が夫にヨットについての質問をした。


まさか87歳の叔父の口から「ヨット」が出るとは思ってもみなかったので
ちょっと驚いたのだが、
叔父が昔ヨットに救助されたことがあると言うので、
二度びっくりである。

P7179139.jpg



昭和25年か26年頃の話であると言う。
まだ二十歳そこらの叔父は東京の会社に勤めていた。


同郷の友人と誘い合って、江ノ島近くの海水浴場に出かけたときのことらしい。


海水浴場はそれはそれは大変な混みようで、
そんなところで遊ぶ気はしない。
叔父たちは貸しボートで沖に出ようということになった。


江ノ島が見えて河口の近くであったという。


ちょっと沖に出たところでボートから
きれいな海に飛び込んで
ボートの回りを泳いでいたらしい。


するとボートがどんどん流されていく。
無謀な若さだとお許しいただきたい。
叔父たちはかなり慌てた。
流されたボートは泳いでも泳いでも捕まるものではない。


呆然と海に浮かんでいるとき、
ヨットが現れて叔父たちを拾い上げ、ボートも回収してくれたというのである。
ヨットは「さあっ」と近づいてきたそうだ。

叔父の記憶の中のヨットが見えるような気がした。


地図を見ながら、江ノ島がどの位置に見えたかなど聞いてみたが、
島が近くに見えていたことは確かだが、方角などは忘れていた。



……叔父は5年ほど東京に住んでいたのだが、
しばらくそのときの思い出話をして帰っていった。


思わぬところにヨットの話が転がっていた。
忘れぬうちにセピア色のヨットの記憶を記しておこう。


P7179149.jpg





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コメント 4

ケース家

身近な方のヨット繋がり、なんだかうれしいですね(^^♪
by ケース家 (2016-11-02 07:33) 

ちはやママ

>ケース家様

そう思います。こんな山中に住んでいる叔父の口から
「ヨットは風に向かって走る、そのリクツは……。」と
質問が出たときは、ヨットなんて近くで見たことあるの?と
思ってしまいました。
ヨットに乗ってなかったら聞き流す思い出でした。
by ちはやママ (2016-11-03 02:24) 

Southern Wind

私はnacra5.2に乗ってた頃、漁船に救助されました。
6年間で最初で最後の沈をした時です。真冬の北風が吹き荒れる海での出来事です。
バウ沈して私は海に投げ出され、クルーはトラピーズを付けてたのでヨットに留まりましたが、カタマランなのでトランポリンが風を受けてあれよあれよという間にヨットが流されました。クルーひとりでは起こすことが出来ず、30分ぐらい冷たい海を漂流してましたら、倒れたヨットを不自然に思った通りかかった漁船がヨットのクルーに声を掛けてくれ、私を救助しヨットへ連れてってくれ、漁船でロープを引いてヨットも起こしてくれました。
近くの津屋崎漁港へ戻って行かれたので、船名を頼りにお酒2升を持ってお礼に伺いました。
当然、ウェットスーツを着てたので30分間耐えられましたが、クルーザーの場合オイルスキンでは落水した場合役立たずです。
購入して一度も着たことはありませんがヨット用ドライスーツをこれからの荒れた海ではシングルハンドなので着用するべきだと思った次第です。
叔父様の話を聞いて昔を思い出し痛感しました。
by Southern Wind (2016-11-03 20:32) 

ちはやママ

>Southern Wind様

それは命拾いをなさいましたね!
真冬の海と聞いただけで体が冷たくなりました。
よくぞ生きて……本当によかった。
漁船の方に感謝感謝ですね。命の恩人ですね。

ヨットについて、皆様はいろんなエピソードをお持ちでしょう。
でも、やはり安全第一。備えは十分にして楽しみたいですね。
貴重な体験談をありがとうございました!

夫は明日も海の上ですが、どうか荒れませんように。
by ちはやママ (2016-11-03 23:03) 

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