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ツツガムシ 受難の記録 [びっくり]

ブログの記事にすることがないので思い出話でも。
前の記事に書いた「ツツガムシ」のことをちょっと詳しく書きますね。




今から20年ほど前のことになりますが、
ある秋の日に
仕事上、ちょっとした写真が必要になって
某所の裏山によじのぼったことがありました。


ススキなどの枯れ草をかき分けて
写真を撮った後、そのまま仕事に戻りました。
ちょうど下の写真のような場所でした。


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……その後、風邪を引いたかなと思うような微熱が続きます。
病院で風邪薬をもらって飲んで、少し元気になって
また熱が出ると言うことを二週間近く繰り返していました。
ちょうど仕事が忙しい時期でした。


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だんだんだるさと食欲不振と頭痛がひどくなって
再度病院に行ったのですが
また風邪薬をもらってきて飲んで……治りません。
その気分の悪さと言ったら……。
とうとう水を飲んでも吐いてしまうという状況に陥ってしまいました。



夫から病院に連行されました。



血液検査の状況がとても悪くて、
お医者さんから「肝炎ですね、入院して徹底的に調べましょう。」
ですと。


「はあ?かんえん?何でまたそんなものに?」



その直後、何かの検査をしたときに、知り合いの検査技師さんが
「山に入りませんでしたか?」と訳のわからないことをつぶやくのですが、
きついばっかりで
「記憶にないです~。」




病室に入ってベッドに横になろうとしたときのことです。



夫が看護師さんに
「もうひとつ、診てもらいたいのがあるんだけど……。」


看護師さん「何ですか?」


夫「この人の肩に変なおできがあるんだよね。皮膚科で診てもらいたいんだけど。」



ちょっと前から水疱みたいなのが右肩の後ろにできていて
それがいつの間にかスイカの種みたいなかさぶたになっていたのです。


実は、私の父がメラノーマという悪性の皮膚癌だったので、
夫はそれをとても心配していました。


看護師さんは私の肩をのぞき込んで
「どれどれ……あっ!


そして、にっこり笑うと
「原因がわかった!これ、ツツガムシだわ!」


すぐに主治医さんがバタバタと駆け込んできて
「ありゃ!ホントだ。どこでやられたんですか?やぶの中に入ったでしょ?」



……そこで、二週間前の写真撮りのことを思い出したわけです。


主治医さんも
「気がつくのが遅くなってすみませんねえ、職業柄ヤブに入るとは思わなかったもので。」



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それから入院している一週間の間、頭痛はひどいのに、
聞き取り調査をされて
医学生やら他の先生方やらぞろぞろ見に来て
仕事仲間には、世にも珍しい経験をしたといううわさが広まり……
サイアクな経験をしたわけです。



でも、夫が看護師さんに言ってくれたおかげで
入院直後に原因がわかったわけで、
これには本当に夫に感謝感謝です。



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ツツガムシの毒に対応したお薬のおかげで
一週間ほどの入院で退院できたのですが、
見舞客からは私の無知ぶりを知らされることに。



理科の教師でしょっちゅう山に植物採集に入っていた伯父からは
「山に入ったら服は全部洗うもんじゃ。」と諭され、


実家の親からは
「あの辺り(私が踏み込んだ場所)は、〇〇さんもやられた。」とか後で言われ、


お見舞いに来た従兄弟からは
「ツツガムシに刺されたら悪寒が走るほどの痛みがあるっていうけど気がつかなかったの?」と
私の鈍感ぶりを笑われ……。



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まとめます。


秋から冬、山(ヤブ)に入るときは服装に気を付けましょう。簡単に入らないようにしましょう。


山歩きをしたら、お風呂に入って、着ていたものは洗いましょう。


風邪みたいな熱が続いて元気が出ないときは、かまれた跡がないか調べましょう。
胸や腹に小さな赤い発疹がないかも調べましょう。
(技師さんは私のぽつぽつに気づいていたんですね。)




調べてみると、九州では鹿児島、宮崎、大分のヤブにはけっこういますね。
最近は山野を手入れすることができない場所が多いので、
けっこう人里近くにもいるのですよ。



大分県の広報誌による注意事項を貼り付けておきますね。
「山ありダニあり」というのが笑えるけれど、笑えません。マダニの注意があって、ツツガムシの注意も出ています。是非一読を。


https://www.pref.oita.jp/soshiki/12210/noyamatounisumudaninityuuisimashou.html



ちなみに保険の申請をしたら、「事故扱い」でした(笑)



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