私が「Yacht・Widow」だった頃。

二十何年も昔の話だけれど、
夫がヨットに乗りはじめた頃、私も別府についていった。

ハーバーの近くで夫を車から降ろすと
私はドライブに出かけた。

数時間後、迎えに行ってヨットの近くまで行ってみた。
WINDKISSのオーナーのＹさんだったと思うが、
(いや、弟のＨさんだったかもしれない)

「来週から、ずっと放っておかれるよ。」

ヨットの上から、そのようなことを私におっしゃった。

……その言葉通りになった。


日曜日の度に夫はいなかった。
夏は赤銅色に日焼けしていたし、よくレースに参加していた。
臼杵や佐伯のフェリー乗り場に迎えに行ったこともあったから、
瀬戸内や宇和海方面に行っていたのだろう。

娘が生まれて病院から帰った日も
レースに出かけていた。

ずいぶんWINDKISSで鍛えていただいたものだ。
その頃、私は何をしていたのかな……と思い出してみるのだが
全く思い出せない。
土曜日はお休みじゃない時代だったから
今日のように、片付けをしたりごろごろしたりしていたのだろう。

……一昨日、車の中で、懐かしのメロディー「ロックンロール・ウィドウ」が流れたとき
ふと、思い出したのだ。
「私って、Yacht・Widowだ。」と夫に愚痴をこぼしていたことを。

　　　　　　　　　　　

コメント 5

そうだったのですか。
それが今はお二人で協力して、ご自分たちのヨットを走らせていらっしゃるんですよね。

「ご一緒でいいですね。」と言うとご主人はいつもまっすぐ嬉しそうに「ええ。ほんとそうです。」とおっしゃいますよね。

時間の流れを感じます。
by reiko (2012-09-09 18:21) 

人生、何が起こるかわかりませんね。

子どもがいなければ、太平洋に行こうなんて人生設計もあったのですが、
娘が生まれて、ヨットは遠い世界のことになってました。
それが今……自分でもビックリです。
by ちはやママ (2012-09-09 19:07) 

Yacht・Widowですか

う～ん心が痛い
我が家では、妻から「週末未亡人」
子供たちから「Ｂチーム」とよばれ、チクチクとイヤごとを言われておりますが、それでもヨットはやめられない。
たまには家族サービスをせねばと思ってはいるのですが、週末はヨットのスケジュールでいっぱい。
反省します。
by 中津のビールのみ (2012-09-09 19:28) 

う～んヨットに乗る父ちゃんは何処も似たようなもんでしょ。
子供の運動会にも行かず乗ってたなぁ(^^ゞ
by ケース家 (2012-09-09 20:34) 

＞中津のビール飲み様

県体、お疲れ様でした。楽しかったですか？

昔は私も、「何がそんなにおもしろいのだろう。」って思ってましたよ。
奥様の気持ち、よーくわかります。

でも、今は、「ヨットはやめられない」という気持ちもよーくわかります。
だから、できるときはたっぷり家族サービスをしてあげてくださいね。


＞ケース家様

それは、さすがに奥様が怒ったのでは？？？

夫は、子どもが小さいときやインドアに凝った時期はヨットを離れておりました。
一昨年くらいから夫が復活しかけて、
そのちょっと後に私が突然「海の気分」になったわけです。

今では立派に(？)「ヨットに乗る母ちゃん」。

by ちはやママ (2012-09-09 21:18)