別府湯けむりヨットレース2016⑥コード0.5の登場だ! [ヨット]
私はオーナーズチェアにいて、
ヘルムをとるお師匠様の後ろをタッキングの度に行ったり来たりしている。
とてもとても前から撮影する勇気はない。
役割はバラストと撮影と決め込んでいる。
何かできたらな~とは思うが、「ワガママ」を最早あきらめてもらっている状態である。
さて、最後のソーセージに入った。
ジェノアは使えないままだが、スピードがないわけではない。
ホシノさんが、繰り返し呟く。
「何か できないかな。」「何か できないかなあ。」
……ちょっと感動を覚える。まだ、可能性を探っている。
でも、何ができるのだろう。
最後のマークを回って折り返してくる先行艇。
撮影のチャンスではあるけれど、
やはり悔しいものがある。
それは誰も同じ気持ちだったろう。
風はないわけではないしブローもくるが、やや落ちてきていた。
……そんなとき、宇和島の師匠がクルーに提案をする。
「ジェノアをグルーブに通さずにあげよう。」
一瞬、「え?」という空気が流れた。
ジェノアをジェネカーのように使うという提案にみんなビックリしたのだ。
さすがに、
「そんなこと、やったことがない……。」というつぶやきが聞こえた。
しかし、この角度ならそれも可能だと全員が理解した(私以外)。
少しでも広いセールが欲しいところだったから、
その提案に全員が即座に動き出した。
……私は状況がよくわからないから、夫と写真を検証しながら再現してみる。
ジェノアを引っ張り出す。予備のジブハリヤードに装着する。
いや、スピンハリだったかもしれない。
シートは使ってない方のシート。
素早い手順の確認と素早い作業!
船上はまさに戦場の趣。
細かいやりとりは再現不能。
ナンバー3の外側にジェノアが上がる。
今日、何度も試みて上がらなかったジェノアだ。
ナンバー3がすぐに撤去される。
さあ、効果は!?
すれ違うヨットに、このセールの状況はどう見えていただろうか!?
慌ただしい仕事が落ち着いたオダケさんは、楽しそうだ。
すぐ前には大海言。
CHIHAYA、最後の猛追である。
では、動画で効果のほどを見ていただこう。
スピードに乗って大海言を追う。
ブローには、全員で精一杯のハイクアウト。
「タッキングは?」とだれかが聞いたとき、
「しない。」と師匠はきっぱり。
ゴールまで一直線で攻める。
本部艇が見えてきた。
大海言が入って、すぐにゴールのホーンが鳴った気がしたが、16秒差。
最後の最後まで緊張の連続。
すごいレースだった。すごい人たちばかりだった。
私はやっと落ち着いて、サエコさんを捉えた。
……このジェノアの使い方を誰が言ったのだったっけ?
「コード0.5」だと。
ヘルムをとるお師匠様の後ろをタッキングの度に行ったり来たりしている。
とてもとても前から撮影する勇気はない。
役割はバラストと撮影と決め込んでいる。
何かできたらな~とは思うが、「ワガママ」を最早あきらめてもらっている状態である。
さて、最後のソーセージに入った。
ジェノアは使えないままだが、スピードがないわけではない。
ホシノさんが、繰り返し呟く。
「何か できないかな。」「何か できないかなあ。」
……ちょっと感動を覚える。まだ、可能性を探っている。
でも、何ができるのだろう。
最後のマークを回って折り返してくる先行艇。
撮影のチャンスではあるけれど、
やはり悔しいものがある。
それは誰も同じ気持ちだったろう。
風はないわけではないしブローもくるが、やや落ちてきていた。
……そんなとき、宇和島の師匠がクルーに提案をする。
「ジェノアをグルーブに通さずにあげよう。」
一瞬、「え?」という空気が流れた。
ジェノアをジェネカーのように使うという提案にみんなビックリしたのだ。
さすがに、
「そんなこと、やったことがない……。」というつぶやきが聞こえた。
しかし、この角度ならそれも可能だと全員が理解した(私以外)。
少しでも広いセールが欲しいところだったから、
その提案に全員が即座に動き出した。
……私は状況がよくわからないから、夫と写真を検証しながら再現してみる。
ジェノアを引っ張り出す。予備のジブハリヤードに装着する。
いや、スピンハリだったかもしれない。
シートは使ってない方のシート。
素早い手順の確認と素早い作業!
船上はまさに戦場の趣。
細かいやりとりは再現不能。
ナンバー3の外側にジェノアが上がる。
今日、何度も試みて上がらなかったジェノアだ。
ナンバー3がすぐに撤去される。
さあ、効果は!?
すれ違うヨットに、このセールの状況はどう見えていただろうか!?
慌ただしい仕事が落ち着いたオダケさんは、楽しそうだ。
すぐ前には大海言。
CHIHAYA、最後の猛追である。
では、動画で効果のほどを見ていただこう。
スピードに乗って大海言を追う。
ブローには、全員で精一杯のハイクアウト。
「タッキングは?」とだれかが聞いたとき、
「しない。」と師匠はきっぱり。
ゴールまで一直線で攻める。
本部艇が見えてきた。
大海言が入って、すぐにゴールのホーンが鳴った気がしたが、16秒差。
最後の最後まで緊張の連続。
すごいレースだった。すごい人たちばかりだった。
私はやっと落ち着いて、サエコさんを捉えた。
……このジェノアの使い方を誰が言ったのだったっけ?
「コード0.5」だと。