BOYCポイントレース2015第一戦 [ヨット]
2月8日の朝は静かだった。風が強くなるとは思えないほど。
風も冷たくないし、着込んで作業すると汗ばむような……。
ハーバーの入り口には波止めが完成していた。
今日はベテラン二人(N浦さんとT川さん)と素人二人(私と義弟)と夫。
参加は3艇。
9:30 先頭を切ってスタートしたが、風見はくるくる回り定まらない。
しかし、沖に出ると風がやってきた。
順調に滑り出したが、今日のコースは長い。
15マイル。ロングのレースだ。
そのうち、北西の風に押され、
スピードはがんがん上がっていった。
白い波頭に新門司のレースの帰りを思い出して不安が胸をよぎる。
追い風に乗って気持ちよくサーフィンしながら帰ってきたが、
「向かい風ならとんでもないよね。」
と話したことを思い出したからだ。
つまり、帰りは「とんでもない」ことになるのだ。
やばいなあ……反省してももう遅い。
スピードはどんどん上がる。
他の艇は見えなくなった。
(というか、見るゆとりがなくなった。)
写真は12ノットを捉えたが、
実際のところ12.6ノットを記録している。
折り返し地点、細沖の緑のブイをとらえたのは、11時46分。
この写真を最後にヨットの戸棚にカメラをしまってキャビンから外を見ると
緑のブイがすぐそこにあった。
あっという間に折り返す。
向かい風になったとたん、苦しい展開。
強風に舵が効かない。
停泊中のタンカーが目の前に迫ったときは怖かった。
ベテランお二人がいてくださったことに感謝した。
縮帆もしたけれど、風が強まり、来たコースで帰るのは不可能。
落としながら、別府湾を北に横切るコースをとる。
湾の北側を走る方がよいだろうという判断。
繰り返すタックの度にコワイ思いをする。
ヨットは傾きっぱなし。
「ヨットはかやらん。」という言葉を心の中で繰り返す。
スプレーを浴び、毛糸の帽子や手袋が冷たくなり体温を奪う。
……13時を回ったころ。
「あ、ジブが破けている。」とT川さん。
あ~あ。また破いちゃったよ。
「棄権だね。」
ジブを下ろしてエンジンをかける。
実は、他の艇もブイを回ったところで、レースを捨てていた。
何より安全確保。
別府の方向に舳先を向けたが、
結局 国東方面に向かう。
強風の中では遠回りだけれど安全優先。
なんと美濃崎直前でタック。岸沿いを走らせて別府まで。
……こんな日になんで付いてきたのだろう。
あたたかい温泉につかってラーメンを食べて帰る。
……そんなことばかり考えていた。
鶴見、高崎山のふところに帰ってくると
嘘のような静けさ。
17時前だった。
この日の動きを線で引いてみる。
なんて長いコース、なんて長い一日だったのだろう。
……当分、レースには出なくていい。腹一杯。
風も冷たくないし、着込んで作業すると汗ばむような……。
ハーバーの入り口には波止めが完成していた。
今日はベテラン二人(N浦さんとT川さん)と素人二人(私と義弟)と夫。
参加は3艇。
9:30 先頭を切ってスタートしたが、風見はくるくる回り定まらない。
しかし、沖に出ると風がやってきた。
順調に滑り出したが、今日のコースは長い。
15マイル。ロングのレースだ。
そのうち、北西の風に押され、
スピードはがんがん上がっていった。
白い波頭に新門司のレースの帰りを思い出して不安が胸をよぎる。
追い風に乗って気持ちよくサーフィンしながら帰ってきたが、
「向かい風ならとんでもないよね。」
と話したことを思い出したからだ。
つまり、帰りは「とんでもない」ことになるのだ。
やばいなあ……反省してももう遅い。
スピードはどんどん上がる。
他の艇は見えなくなった。
(というか、見るゆとりがなくなった。)
写真は12ノットを捉えたが、
実際のところ12.6ノットを記録している。
折り返し地点、細沖の緑のブイをとらえたのは、11時46分。
この写真を最後にヨットの戸棚にカメラをしまってキャビンから外を見ると
緑のブイがすぐそこにあった。
あっという間に折り返す。
向かい風になったとたん、苦しい展開。
強風に舵が効かない。
停泊中のタンカーが目の前に迫ったときは怖かった。
ベテランお二人がいてくださったことに感謝した。
縮帆もしたけれど、風が強まり、来たコースで帰るのは不可能。
落としながら、別府湾を北に横切るコースをとる。
湾の北側を走る方がよいだろうという判断。
繰り返すタックの度にコワイ思いをする。
ヨットは傾きっぱなし。
「ヨットはかやらん。」という言葉を心の中で繰り返す。
スプレーを浴び、毛糸の帽子や手袋が冷たくなり体温を奪う。
……13時を回ったころ。
「あ、ジブが破けている。」とT川さん。
あ~あ。また破いちゃったよ。
「棄権だね。」
ジブを下ろしてエンジンをかける。
実は、他の艇もブイを回ったところで、レースを捨てていた。
何より安全確保。
別府の方向に舳先を向けたが、
結局 国東方面に向かう。
強風の中では遠回りだけれど安全優先。
なんと美濃崎直前でタック。岸沿いを走らせて別府まで。
……こんな日になんで付いてきたのだろう。
あたたかい温泉につかってラーメンを食べて帰る。
……そんなことばかり考えていた。
鶴見、高崎山のふところに帰ってくると
嘘のような静けさ。
17時前だった。
この日の動きを線で引いてみる。
なんて長いコース、なんて長い一日だったのだろう。
……当分、レースには出なくていい。腹一杯。