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フェリーに乗って宇和島へ② [旅]

宇和島では、お師匠様のお店に突然の訪問。
ちょうどお昼時になったことを申し訳なく思いつつ、
仕事場で奥様とも久々にお目にかかれて
すっかり話し込んでしまいました。
お騒がせしました。


お昼ご飯は、ケース家さんの案内でこちらに。
お豆腐がメインのヘルシーメニューで、
とても美味しくいただきました。
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お豆腐コロッケの定食

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お豆腐が入ったドリア。


さて、腹ごなしに
パールカップの時に行ってみようかと話していた宇和島城に行きます。
「市街地の真ん中に浮かんだ緑の島」と司馬先生はおっしゃってましたね。


車から降りるとセミの声。
暑さにくらっとします。体感気温としては36度くらい?

「桑折氏武家長屋門」と案内のあったところから登城します。
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ここの石段、石垣は古びて美しい……。

市街地からすぐお城の杜に入りました。
緑の木陰にほっとしますが、石段はけっこうな急勾配。
この暑い最中にお城見学はちょっと判断ミスだったか……いやいや、まずはここを見なくては。
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古井戸のそばを通り、草花の名札を読み上げつつ登っていきます。
お城を守る皆さんのお仕事なのでしょう。
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クーラーを期待して入った城山郷土館は扇風機だけでしたが、
宇和島の歴史を語る資料や写真は
山の生活と海の生活が混在して、とても興味深いものでした。


体中から汗が噴き出ます。
日焼け防止に身につけていたものは全て取り払い、日傘で熱射を遮り
やっと登ってきました。
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この木の下にへたり込んでしまいました。
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山桜ということですが、どんな花が咲くのでしょう。
この桜の咲く時期なら、こうまでしんどくないだろうな……。

大きな切り株もあり、こんなところにも歴史を感じます。
この切り株はまだ生きていて、次の世代が育っています。
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天守に登ります。
司馬遼太郎先生の文章の一節を借ります。

「宇和島の市街は一方が宇和島湾の小さな入江に面して海へひらかれているが、
三方が山壁にかこまれている。
お茶の風炉先屏風のような山壁の東南角がすこしほころびて小さな渓をなし、
神田川という細流が市街の南端にむかって流れている。……」

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こちら側の風景はお馴染みの風景です。
あそこを通って港に入ってくるんだよね、と夫に確認します。
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天守は風が通って心地よく、ずっと座っていたい気分になるのですが、
思ったより時間は下がっていました。
山家清兵衛さんのゆかりの地には行けそうにありません。
次の機会にします。


天守を降りると、夫は本丸の端からもう一度海の方を写真におさめていました。
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再度、「街道をゆく」から。

「海は青い鋼のように光り、島々や岬の緑が海面を庭園のように組み上げている。
宇和島港の港外にある九島の姿が、いつ見てもいい。ゆったりと緑を盛り上げて
優美といえるほどの姿だが、外海の風浪を身一つでふせいでいるあたり、
何かけなげで、一個人の人格を感じさせる。」

この文章は、今の風景よりパールカップの頃の九島の風景の方だと思いました。


お城から下っているとき、
若者たちが賑やかに駆け上がってきて、すぐに駆け下りていきました。
「何の部活?」と声をかけると、
「柔道部です!」とさわやかに返事をして、あっという間に姿は見えなくなりました。

私たちは、
この旅から帰ったらウォーキングを再開しようと心に決めました。
(早速始めていますよ。)



「暑かったです~。」と、
お師匠様にお別れの挨拶をすませると、宇和島の街を後にしました。

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まだまだ暑い日が続きそうです。ご自愛ください。