2011湯けむりヨットレース② [ヨット]
今回のスタートはどうだったの?
「もっとフレッシュエアがほしかったな。」と夫。
この状況の中でどこにそんなものが?
あとで我が家のアドバイザーOさんが
「スタートでは船がガツンガツンぶつかるもの。
怖がったり遠慮しとったらいかん。」っておっしゃったけど、
「そんなん怖くてできません。」と申し上げたら
「女のくそ度胸で。」とおっしゃる。
到底スタートのヘルムは取れそうにありません。
スタート直後。
「上がって風下側にすわってくださーい。」と上からEさん。
ああ、そうでした。
緊張のあまり逃げ込んだキャビンから出てみると、周囲は静か。
風がないときのレース海面では、
思わずひそひそ話になってしまう。
空気は澄んでいる。
今日は海の上まで金木犀の香りがするようだ。
風がないときはじっと我慢。でも、集中はきらしちゃいけない。
船が滑り出すときの音をじっと待つ。
帆がかすかな風をとらえる。
セールの膨らみを見つめ続ける。
海面上にやっと風が見えた。
船が進み出す。
第一マークを回れば、いよいよ緊張のスピンだ。
(緊張しているのは私だけだと思うけど……。)